2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧
mmpoloさんが芥川賞に関してお書きになっている感想には全面的に賛成である。 ■芥川賞作品を読まない理由(『mmpoloの日記』2008年1月31日) 新しい感性に出会えるのではないかと一縷の希望をひそかに胸に抱いて文藝春秋を購入する。読む。どこが気に入らな…
勢川びきさんの漫画に登場したUさんが、その中でにこにこと「大企業って、ぬるいんだよね」と語っている。この日のタイトルは、その名も「ぬるい?」。 ■ぬるい?(『勢川びきのX記:4コマブログ』(2008年1月22日) お二人の会話がどのような主題を…
勤めをしていると会社はいろいろな要求を従業員たる僕に向かって突きつけてくるが、それはそれ、これはこれ、と割り切って考える最近である。会社の都合と自分自身の都合とが相容れないこともあるので、そのときには、まず自分を忘れないように気をつける。…
新しい職場に来て3週間が経った。6年前に転職した際には、けっきょくその与えられた場所に馴染むまでに3年から4年はかかった記憶がある。その3年、4年というのは必ずしも何かが起こったり、出来たりするために要した正確な数字というのではなく、むしろ、「…
開高健が大江健三郎に向かって投げかけた言葉を、当の大江健三郎があらためて自分の筆で次のように書き記している。 書斎で私のやっていたことは、つねに「文学」だった。ある座談会で、こうしたレトリックの匠、開高健から、−−きみにとっては本妻も「文学」…
mmploさんが紹介なさっていた『いちめん菜の花』というアルバムをお借りしている。早くお返ししなければと思いつつ、これがなかなか楽しくて何度もCDプレーヤーに円盤を乗せる羽目に陥っている。高橋悠治と三宅榛名がピアノの連弾でつくったアルバムで、ど…
歯医者に行った。一昨日、夕食を食べていたら、ジャリッと口の中で異音がした。年末には詰めていた金属がはずれて新しいものにしたばかりなのだが、今度は口の中に金属も、その破片も見つからない。どうやら左上の歯そのものが欠けてしまった様子である。前…
長くお努めになったデザイナーの仕事を離れ、昨年後半から介護の現場に立たれているEmmausさんのブログには、常に喝を入れられ続けている。そんな気がしている。ステレオタイプの思考から遠いところにあるEmmausさんの、自由で疲れを知らない心のありようを…
テーマは絶望的な状況に直面し、長い悲嘆の時期を過ごす個人の、その悲しみの時からの魂の回復である。ということは言うまでもなく、これは典型的な大江作品である。それはそれは、あまりに大江健三郎なので、大江ファンが喜ぶのか退屈するのか想像するのが…
昨日の文章に「大江文体だね」と勢川びきさんからコメントをもらった。実にその通りで、大江健三郎を読んでは文章は大江もどきになり、開高健を読めば大げさな比喩がたちどころに顔を出す。我ながら性格が単純である。海外の文学作品が、英語のままで引用さ…
冬至を過ぎて、朝が早まってきた。6時前に家を出る、その時間の空が、またたく星の有無は別にして漆黒の夜のものだったのが、今はもうすぐ群青と呼んでもよいものにまで変わってきた。朝が次第に短くなっていく頃には、増えてくる闇の量にわびしさと鬱屈が紛…
『三上のブログ』のエントリー「愛は不在そのものである」(2008年1月18日)でメカスが60年代に書いた日記の一説が紹介されている。あらためて書き写すと、それはこう。 愛とは愛以外のすべてのもの------憎悪・羨望・怒り・嫉妬・物欲・エゴ------の不在で…
翻訳会社アラヤの中嶌重富社長にお会いすることができた。アラヤはまだもうすぐ創立4周年というできたての会社だが、その短い期間のうちに、翻訳会社としては有数の規模にまで急成長を遂げている伸び盛りの企業だ。翻訳会社というと僕などは反射的に日英翻訳…
新日本フィルハーモニー管弦楽団をドイツの指揮者ヴォルフ=ディーター・ハウシルトが指揮したブルックナー交響曲第8番を聴いた。1月18日のトリフォニーホール。先週のブロムシュテットとN響は素晴らしかったが、新日フィルのブルックナーにも大いに満足さ…
梅田望夫さんの『ウェブ時代をゆく』に関するブックマークかはてなスターがご縁で知り合った『われ思う、故に…』のtsuyokさんは、アマチュア・オーケストラで打楽器をおやりになっていたり、コンサートスクウェアというクラシック音楽のコンサート告知サイト…
仕事を変わって、新しい上司、新しい同僚、新しい部下、新しいお客さん、新しいオフィス、新しいパソコン、新しいメーラー、新しいグループウェア、新しい管理の仕組み、新しい決裁の仕組み、新しい昼ご飯、新しい通勤の足、などなど新しいだらけのなかで生…
先週のNHK総合テレビ「プロフェッショナル 仕事の流儀」にミシュランの三つ星に輝いたすし店、「すきやばし次郎」の小野次郎さんが出演していた。言い回しはちゃんと覚えていないが、7歳から奉公に出て、それ以来仕事をし続けているという82歳の次郎さん…
明日は朝から仕事に振り回されます。ブログを書いている時間がない旨お知らせ申し上げます。うまくいけば夜にでも何か書きたいとは思っていますが。
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮NHK交響楽団によるブルックナー交響曲第4番を東京渋谷のNHKホールで聴いた。13日(日)午後3時のマチネーで、コンサートの前半はモーツァルトのプラハ交響曲。ブロムシュテットはNHK交響楽団の名誉指揮者だが、N響で聴…
もう次の号が出てしまった今となってはあらためて書くのも若干気が引けるのだが、文藝春秋・新年特別号に「黄金世代の勉強術」という企画があって、12人の“賢者”が文春読者に最新の勉強法を教授するというテーマで寄稿を行っている。その“賢者”の一人が梅田…
たなかしげるさんとは前の会社に転職してまだ日の浅い頃に知り合った。僕はその頃から所属する事業本部の社内広報誌の編集を担当しており、たなかさんは全社スタッフとして社内情報共有を促進するチームの中核メンバーだった。ある日、本社から現在の取り組…
僕はこのブログを雑記帳よろしく活用し、いろいろな話題について感想めいたことどもを書き連ねているが、おそらく読む人が「つまんないこと書いているなあ」と思うこと、「また今日もこんなことにこだわってるよ」と思うような記述に僕自身の本質が表現され…
職場を変わった一週間を過ごしてみて、いろいろなことを“あらためて"という副詞付きで反芻する数日間だったなと思う。僕の脳は、会社の中で、電車の中で、“あらためて"あれこれと自身の体験やその他過去に仕入れた情報を検索し、想起し、現実を分析しながら…
新しい会社に来て最初の一週間が今日終わる。新しい環境はとても面白い。何が面白いかって、知らないことにばかり出会っては驚き、ときにはビビりまくり、逆によく知っていることに出会っては安心したり、得意満面といった気分を味わったりと千変万化に変化…
茂木健一郎さんが「ボクは梅田さんと気が合う」と書いてある文章が『クオリア日記』にある。昨年の5月、お二人の対談集である『フューチャリスト宣言』が上梓された際の記者会見の実施を伝えるエントリーだ。それは、茂木さんが梅田さんとどのように気が合う…
一昨日、写真家の橋村奉臣さん(HASHIさん)から思いがけない電話をいただき、昨晩夕食をご一緒することができた。12月中旬にお会いしてからまだ一月も経っていない。間髪を入れずの帰国に驚いたが、忙しい合間を縫ってお声をかけていただけるのはうれしい限…
新しい職場二日目。誰も出勤していない7時のオフィスに出て就業時間まで自分の時間として使う従来のパターンを今日から再開。前の職場では決まって出てくるのは三番目だったが、出版社は夜型の職場なので僕が出社する時間にはまだ誰もいず、電気も付いてい…
新しい職場の第一日目。いやあ、久しぶりにここしばらく味わったことのない疲れ方をした。別に仕事らしい仕事をしたわけではない。職場の人たちに挨拶をしてまわり、よく分からないままに会議に出て会社の状況を初見聞し、企画・総務部の方からオリエンテー…
年末を勢川びきさん(id:segawabiki)とのハイテンションな出会いで締めたのに引き続き、今年は松の内からブログの仲間との出会いで明けることになった。mmpoloさん(id:mmpolo)、hayakarさん(id:hayakar)とのささやかな新年会である。mmpoloさんとは何度もお…
明日は仕事始め。僕にとっては新しい会社に勤めに出る初日でもある。まだ仕事の詳しい内容がまったく見えていないので、できる準備にも限りがあるが、とりあえず昨年末から心構えだけはつくるようにしてきた。 要は社内でコミュニケーションをしっかりとるこ…