2007-12-01から1ヶ月間の記事一覧

僕にとっての“ブログの年"の最後に勢川びきさんに会った

梅田望夫さんの紹介で勢川びきさん(id:segawabiki)にお目にかかることができた。午後6時半に横浜駅の本屋で待ち合わせ、居酒屋に移って酒を酌み交わしながら尽きぬ話題をやりとりし、大いに語り、笑い合った。勢川さんはおよそ僕が想像していたとおりの人…

“あるところ"へとむかって

朝2時台に出勤した一昨日、Emmausさんに教えていただいたアンジェラ・ヒューイットがクープランを弾いたディスクを早速買い求めた。人に勧められたものにすぐに飛びつくことはあまりしない方なのだけれど、Emmausさんの紹介文があまりに見事で心の琴線を強く…

寝ぼけ男

寝ぼけ男の話をしよう。昨朝のワタクシの話である。この1、2年、中年が次第に深まってきたサインなのか、朝起きる時間がどんどん早くなっている。ここしばらくは5時過ぎに起きて、5時40分に出かけ、6時過ぎの電車に乗って通勤するパターンを通してきた。昨日…

「出発」という名のカフェ

米国東海岸にいるNから欧州出張のおみやげが郵便で届いた。先日書いた「悠々として急げ」と題した文章を読んでくれ、「面白がるだろう紙切れを見つけたので送る」という連絡を電子メールでもらっていた。何だろうと思いつつ、欧州でNと僕との接点と言えば、…

選択肢

インターネットで組織化した大規模モニターを活用して市場調査をやっている会社の知人に仕事を変わることを知らせたら、「そんなことを考えていたのなら、いま人を募集しているのでうちに来て一緒にやってもらいたかったのに」と言われてしまった。かなりの…

さらば大企業

佐藤優著『国家の罠』の中に「好きなこととできることは違う」というフレーズを見つけて、その話を枕に一昨日のエントリーを書いた。そうしたら、その後も仕事の合間にゆっくりと読み進めている同書の後半に、また同じフレーズが繰り返されているのを見つけ…

ペンギンのCDガイドが届いた

一昨日、アマゾンで注文をしたペンギンの「Penguin Guide to Compact Discs And Dvds」が届いた。英国で発行されているクラシック音楽のお勧め盤ガイドである。作曲家ABC順で、主立ったクラシックのレパートリーはおろか、かなりマイナーな作曲家も取り上げ…

「好きなこと」と「できること」

しかし、人は「好きなこと」と「できること」が違う場合も多い。 佐藤優著『国家の罠』の中にこんな一節を見つけた。佐藤さんは諜報の仕事に携わりながらも、「正直言ってこの仕事は好きではない」と書く。へえと驚くことも、さもありなんと頷くことも、人は…

シューベルト入りのシチュー

昨日の午前中、「今日出かけるから、昼と夜よろしく」とうちの奥さんから急なお達しがあり、にわかコックさんへの変身を余儀なくされる。毎度の無惨な男の料理の一日が始まるのである。生来の不器用ときているので、段取りを考えるだけで屈託の影が忍び寄る…

佐藤優著『国家の罠』を読む

佐藤優の著作は多くの人が褒め、ブログでも「面白い」というコメントを多数見るが、これといった理由もなく一冊も手にしたことがなかった。『国家の罠ー外務省のラスプーチンと呼ばれて』が文庫化されたのを横浜の有隣堂で見つけてようやく読むことになった…

『勢川びきのX記:4コマブログ』は面白い

勢川びきさんの『勢川びきのX記:4コマブログ』は文句なしに面白い。梅田望夫さんがブログで紹介していたサラリーマン小説ならぬサラリーマン四コマ漫画。その内容から察するに勢川さんは企業の管理職としてとっても忙しい毎日をお過ごしだろうに、毎日新し…

天上の星

社内の各部署ではこの数日、相次いで忘年会が開催されている。はや今年もみそぎの儀式をする時期になったかと、時の経つ感覚が明らかに早まっている自分に驚く。小学生の頃にはあんなに長かった一年が、どんどんと短くなり、相対化され、今年と去年、去年と…

二つのタイプ

3年ほど前、株式会社DeNA(ディー・エヌ・エー)社長の南場智子さんの話を聞く機会があった。南場さんがeコマースのベンチャーであるDeNAでオークション・サイト『ビッダーズ』を成功させ、モバイルに浸透を図っている途上の状況報告と苦労話で構成された講…

悠々として急げ

広島にお住まいのrairakku6さんから、お嬢さんとのこんなやりとりが報告されたのを読んで、思わずにっこり。■「悠々として急げ」とは(『rairakku6の日記』2007年12月18日) この秋、開高健のお墓を初めて訪れ、そのことをこのブログに書いたら、高校生の頃…

「No」と言えない文化

今の勤め先に来て強く感じるのは、「No」を言わない文化の存在だ。マックス・ウェーバーのいうところの官僚的組織では成員が「No」を言わずに全員が粛々と仕事にかからないと組織が維持できない。だから、こういうのは上意下達を基本的な仕組みとする大きな…

無責任

凶悪犯罪、家庭内暴力、校内暴力、いじめ、過労死、自殺、経済の二極化、失業増加、薬害訴訟問題、エトセトラ、エトセトラ。我々の日常を取り巻く社会環境は厳しさを増し、数々の社会問題で疲弊する人々の数はふえこそすれ、減る方向にはないと思われる。そ…

禁断症状

週末の二日間、ブログを書かなかった。二日続けてここに一文字も書かないのは久しぶりのこと。不思議なもので、毎日のように、どんなに小さい文章でも、どんなくだらないことであってもなにがしかの感慨を記述していると、たったの二日間なのにそれ以上の時…

虹ノ松原、ペットショップの犬たち

福岡の休日二日目。半日、唐津に遊びに行ってきた。福岡の隣町なのに今まで降り立ったことがない。ちょっとした旅行気分で出かけたが、今日は戸外を歩くのは少々辛かった。九州北部は1月上旬の寒さになるとは聞いていたし、明日まで曇りが続くのも分ってい…

キッザニア社長の話を聞いた

つい先日、このブログで話題にしたエデュテインメント施設「キッザニア」の社長さん、住谷栄之資氏の話を仕事の関係で聞くことができた。マスコミで大きな話題のキッザニアを日本に輸入した人はどんな人なのだろうという好奇心を十分に満たしてくれた上で、…

福岡にて

いま博多の繁華街にあるネットカフェの「禁煙席21番」でこれを書いている。 久しぶりの博多だが、分厚い雲が垂れ込め寒い。平日夜のネットカフェは人もまばらで、博多の一等地でこんなもんかなと思う。背中の辺りから若いカップルの低い話し声が響いている…

真夜中の散歩

昨晩は杉本幸太郎さんと久しぶりに会い、人形町の焼鳥屋に沈殿しておしゃべりをした。今年の2月以来だ。杉本さんは僕の前の勤め先で同僚だった人だが、クリエイティブと調査分析という異なるフィールドのノウハウを持ち寄り企業に対してコンサルティングを行…

リアルで合いましょう(?)

三上さんから、また新しい出会いのご報告があった。こちらまで自然と嬉しくなってしまうテキストだ。 ■誰でもいい、耳を傾けてくれる人がどこかにいる(『三上のブログ』2007年12月9日) 出会いといえば、僕も先週末に日本に仕事で帰っているニューヨーク在…

『simpleA』ってドラッカーの副読本みたい

simpleAさん(id:simpleA)がお書きになっている秀逸なビジネス小話を読んでいると、2年前に亡くなったミスター・マネジメント、ピーター・ドラッカーが行うイノベーション・マネジメント論の続きを読んでいるような気分になる。“続き”が言いすぎだとすれば、…

「Googleドキュメント」を使い始める

Web

美崎薫さんにはたいへん申し訳ないのだけれど、最近ブログの下書きをこれまでの「SmartCalendar+エディター」ではなく「Googleドキュメント」を使って書き始めた。複数のロケーションやPCを使わざるを得ない状況になってしまい、そうなるとWebアプリケーシ…

パラレル・ワールド

SF小説でまとまって数を読んだのは子供の頃読んだ小松左京と星新一ぐらい。アーサー・クラークもアイザック・アシモフも、読んだことがない。というぐらいのSF読者の僕だが、昔からパラレル・ワールドものにはとても惹かれる。例えば小松左京の『戦争はなか…

コメントありがとうございました

昨日は仕事の一環で夕刻からパーティがあり、その席に出席していつもお世話になっているいくつもの会社の皆さんと歓談となった。よい話あり、苦労話ありで、ほんとうに企業も人の人生もさまざまな喜怒哀楽に充ち満ちていると感じ入りながらビールとワインの…

動機付けは難しい

昨日のエントリーを書いた後に「キッザニアを褒めるのは、まるで教育パパのようではないか」と自分一人で苦笑してしまった。超私的な話題もどうかと思うのでさらりと書きますが、僕は子供のお勉強はまるで放任であり、「やりたくなかったらやめたら」と言っ…

キッザニアの行列に圧倒される

「キッザニア」をご存知だろうか。昨年の秋、東京は江東区豊洲に開業した子供向けの職業体験テーマパークである。開業早々大人気で、数ヶ月後まで予約がいっぱいで入れないという信じられないような活況を呈している。昨日たまたまそのそばを通り、入場を待…

エレベーターで女性を譲らない私

今の会社に転職してきて妙な感心をしたのが、女性が一歩下がること。比喩的な意味ではなくて、物理的、即物的、視覚的に、会社のエレベーターに乗ると、そういうことが起こる。40代の僕に若い女性が気を遣ってくれて、出口を譲ってくれるのだ。誰が決めたル…

『harabou's blog』に読む中国の今

「Chinaの方の中国の片田舎で、日系企業の駐在員をやっています」とお書きになっているharabouさんのブログは、ただの一度も中国に足を踏み入れたことのない僕にとっては、多面的な世界の成り立ちようを教えてくれる貴重な窓のようなものだ。次のエントリー…