2010-01-01から1年間の記事一覧

電子書籍をめぐるイデオロギーの発露は感心しない

佐々木俊尚著『電子書籍の衝撃』には教えられるところは少なくなかったが、この本で語られているイデオロギーには納得できなかった。 佐々木さんは、(一部の)出版関係者が電子書籍の流れを批判し、グーグルはいいとこどりだと批判し、「自分たちが出版文化…

美崎薫さんの講演、美崎薫さんの書籍

「ライフインテリジェンスとオフィス情報システム研究会(LOIS)」という団体が主催するライフログ関連のワークセッションがあり、私にとっての「ブログの仲間」である「記憶する住宅」の美崎薫さんがひさしぶりに講演をなさいます。どんな内容になるのか知…

本の売上の話

既存の出版社が紙の出版から電子出版に乗り換える、あるいはハイブリッドに紙と電子の二股をかけてあるコンテンツを世に送ろうとした場合にたちまち突き当たるのは、電子で紙と同等の売上高を上げるのは簡単じゃなさそうだぞという問題だ。どういう意味でそ…

妙本寺の海棠

4月に生まれて初めて妙本寺を訪れた。鎌倉の古寺で、たいそう立派な本堂がある寺だが、円覚寺や長谷寺のような有名寺院に比べると、それほど知られているとは言えない。鎌倉駅からものの10分も離れていないのに、鶴岡八幡宮の方面に向かう人の波が嘘のよう。…

バンドーさんが書いている本の話だけど

バンドーさんがここで書いている話に関連する仕事ネタです。 ■献本御礼「Me2.0 ネットであなたも仕事も変わる「自分ブランド術」」(坂東慶太のブログ) 競合していた1社はオラッチのとこね。バンドーさんから紹介されて最初に手を挙げたのはウチのはず。で…

『アバター』を観た

我が家の男の子二人が『アバター』のレンタルDVDを借りてきた。一緒にテレビの前に寝っ転がりながら3時間。娯楽映画の視聴後に抱きがちな「観なきゃよかった」と思う気持ちは寝っ転がった時点で封印したので、そうは言わない。その代わりに、つまらなかった…

とても穏やかな連休

ブログですらと言ってよいと思うが、ほんとにブログですらしばらく書かないと「書けない」気分に捕われるのは容易である。書けないのは書くことがないからではなく、気楽に書いてもよいのだという気分から遠ざかってしまうから。なんだか、自分自身に対しい…

村上春樹週間

一週間のあいだ、『1Q84』三昧。おかげで、いくつかの「ねばならない」仕事が後回しになってしまった。Mさん、ごめんなさい。 とにもかくにも、Book1に始まり、今度のbook3に至るまで、わくわくどきどきを重ながらページを繰る時間を過ごせたのは間違いない…

酔っぱらいブログ book2

「KindleとiPadとどっちがいいか」という問いかけがWeb上のあちこちで話題になっている。とりとめなく、この種の情報を行き来し、ワインを啜るという時間を過ごしている。今日のはチリ産で、帰りがけに近所のスーパーで500円で安売りしているのを入手してき…

酔っぱらいブログ

紙だ、アナログだ、デジタルだ、iPadだ、Kindleだとかまびすしいが、なんだっていいじゃないか、端末なんて。と思いつつも、iPhoneで本を読んでみると、環境がスタイルを規定するのは真だねえと改めて納得のも事実である。佐々木俊尚著『電子書籍の衝撃」は…

記号消費の時代が終わりつつあるのか

いま、佐々木俊尚さんの電子書籍『電子書籍の衝撃』をiPhoneの小さな画面で読んでいる。5章立ての作品の真ん中辺りに相当する第3章にさしかかっているところだが、そこで縷々説明をされているのが、記号消費の時代が終わり、マスメディアが機能しなくなり、…

重要なのは人とのつながり

今、ブログを書き続けているスタンスは単純明快。ウィークタイズを維持し、伸ばし続けるようにすること。そのための契機を持ち続けること。知り得た知識を流通させたり、自分自身を宣伝をしたり、文章を発表したりといった機能にはそれぞれにさまざまな代替…

夢の通路

系統的な読書はしたことがないけれど、子供の頃にはすでに人気作家の地位にあった筒井康隆は、人並みに、それなりに、読んだ。この人の作品の中には、長編の『夢の木坂分岐点』、短編だと『遠い座敷』や『エロチック街道』など、明らかに夢からモチーフを借…

困ったねえ

もう民主党政権ヤバ。郵貯、なんじゃありゃ。ばらまいて、いっぱい集めて、民業圧迫して。政権とる前に言っていた話はどこかにいっちゃってる。それで平気な顔をしているのは自己欺瞞以外のなにものでもない。そりゃ最悪、人心が乱れる。日本の国はどうなる…

白日夢

日本国内に垂れ込めて何年になる?と考えた。最後にパスポートを使ってから11年が経っている。パスポート自体、とっくの昔に切れてしまった。会社の人間に頼まれて、英語のメールの文面を作っていたら、急に外国に行きたくなってきた。夢の中では、しばしば…

雑感

父親が死んで、母親の生活に関与するようになってからというもの、他のことは、仕事も趣味も、音楽も読書も、どうでもよいと言えば語弊があるが、本当に自分が関心があることからこぼれ落ちている。そう言ってしまってよいような時間が続いている。もちろん…

紙の本はますます貴重品に

昨日、電子出版に関し、「狭義の書籍に関しては空騒ぎでは」と書いた。エンドユーザーの側に電子端末を介した読書に乗り換えるニーズが顕在化しているとは思えないという意味で、「やっぱりエンドユーザーのニーズが問題でしょう」という意味でそう書いたの…

時をかけるオヤジ

「♪時をかける少女♪」と歌ってたら、息子が、 「お父さん、フフ、ひょっとして未来から来たの?」と訊くじゃない。 「そうだよ。なんで?」とオレ 「なんか、そんな気がした」 ふーん。

電子書籍

電子書籍の本格的な産業化に関して、さまざまな思惑や感情論が噴出しつつあるように見える。私はこの分野がビジネスとして勃興し、経済的な不合理が改善され、国民の福利が昂進されるひとつのきっかけになればよいと純粋に願っている。ただ、電子書籍端末が…

新たなステージ

一昨年、丹沢主稜を歩いたときに下りでひざを痛めて以来、怖くて山には登れなかったのですが、昨日それ以来の山登りに行ってきました。といっても登山としてはもっとも軽量級の部類で、ハイキングというのもおこがましい程度のもの。行ったのは大山です。大…

パソコンがいうことをきかない

またWindowsの調子がよくありません。昨日も、一日がかりでこやつのケアに費やしたものの、まだちゃんと動いてくれません。 「いったい何週間やってるの? もうあきらめたら」と奥さんはあきれ顔です。 ブログ書きにとって致命的なのは、FEPが誤動作する…

大江健三郎著『水死』

大江健三郎の最新長編小説『水死』が刊行された。今度の長編は、大江さん自身が「レイト・ワーク」と呼ぶ連作風小説群の最後の作品と位置づけられており、著者最後の長編と銘打たれている。もっともノーベル賞受賞後に『燃えあがる緑の木』を最後の小説にす…

無題

図書館で借りて、とんでもなく久しぶりに『ファウスト』を読んだ。以前読んだといっても、その他、数多の名作同様、何が書いてあったか、ほとんど何も憶えていないのである。そこにこんなフレーズがあった。「年をとらなきゃ、悪魔の言葉は分からない」 人間…

とくに書くこともなし

金曜日は楽しみにしていたブルックナーのコンサートがあったのですが、あいにく仕事が入ってしまい、数カ月前に買っていたチケットを無駄にしてしまいました。あとで思ったのですが、ブログかtwiterで告知してどなたかに譲ればよかった。Tさん、Sさん、Oさん…

風の日

横浜では強い風が吹いています。

敗者たちのオリンピック

バンクーバー・オリンピックは、パソコンのケアをしながら、よくテレビ観戦しました。うまく土日にあたった上村愛子のモーグルなど一部の競技を除けば、ほとんど夜に放映されるダイジェスト版での観戦なので、ライブの持つ言いようのない緊張感は望むべくも…

気軽にブログを書こう!

twitterが出てきたおかげで、ブログはやけに格式張ったメディアのように感じられるようになってしまいましたが、別に2行、3行でもいいじゃん、ブログを書こうよ、って思います。いえ、自分自身に向けて言っているんですけどね。

首根っこを押さえる情報を獲得する

2週間ほどブログから離れていました。今回は、仕事が忙しくてパソコンをさわれなかったというような景気のよい理由からでも、バンクーバーオリンピックを観るのに忙しかったといった楽しい理由からでもなく、単にパソコンの不調が理由でした。突如現れるブル…

ご無沙汰しております

パソコンの不調でしばらくブログも書けなかったのですが、やっとそれができる状況になりました。今日は、比嘉さんに誘われて、勢川さんとビールを飲んだんですが、「ブログの仲間は貴重だぞ」という何度もここで繰り返しているメッセージをあらためて確かな…

ハウツー本の時代

あらゆる分野の本を陳列している大きいお店は別にして、例えば私の住んでいる街の駅にあるような中くらいの規模の本屋さん、あるいはそれ以下の本屋さんを徘徊していると、なんだか複雑な気分になります。かつては、本屋さんって、もっと夢のある場所だった…