2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ひっそり

通勤電車に苦もなく座れる。職場で目を上げるとまばらな人の姿。なんだか、夢の続きのようで、足下がおぼつかない感じ。まるで武満徹の世界のよう。 クラシックに詳しい年長の知人がかつて「欧州では武満徹は評価されていない」と言っていた。そんなものかな…

悪夢

僕は人が溢れる広いプールで遊んでいる。色とりどりの水着とビーチボールと歓声を上げる数多くの子供たちの姿が見える。ひと泳ぎしてプールサイドに上り水を滴らせていると、自分めがけて人の群れが殺到しはじめ、挙げ句の果てに数多くのマイクが目の前に突…

『盤上の海、詩の宇宙』

この時期、ワシントンに住む友人のNが家族で帰国し夏休みを過ごす。年に一度、高校時代の仲間が集まって和気藹々とした半日を過ごすのが数年来の習わし。今日は横浜中華街でそんな気のおけない、自分にとってもっともリラックスできる時間をゆっくりと楽しむ…

もう一度、真空管アンプの音について

今日は外出を控えて体休めと決め込む。そこそこの好天は天気予報の言うとおり昼過ぎから黒雲に覆われはじめ、そうこうするうちに壮絶な音を立てて雨の柱が落ちてきた。雷雨は首都圏の電車があちこちで運休するほどの威力だったが、夕刻にはご覧のような光の…

バルビローリとジュリーニの毀誉褒貶

三上先生の『三上のブログ』で昨日のエントリーを取り上げて論評していただいた。有り難いことである。http://d.hatena.ne.jp/elmikamino/20060811/1155286675 今日はさきほど見つけた新聞のCD評をネタにしようと思う。朝日新聞文化欄「クラシック試聴室」に…

誰に向けて

昨日でこのブログの100エントリー目だそうで、節目の意味で、ブログに対して現時点での感想を書き記しておこうと思う。検索エンジンを前提とした作文の面白さとして、今僕がもっとも感じ入っている部分は、作者ではなく、事物やイベントそしてそれを表象する…

『トルーマン・カポーティ』を読むか、トルーマン・カポーティを読むか

ジョージ・プリンプトン著『トルーマン・カポーティ』(野中邦子訳)は労作である。原著が発表されたのは1997年。99年に新潮社から日本語版が出版され、この7月から本屋に文庫版が並んでいる。トルーマン・カポーティ〈上〉 (新潮文庫)作者: ジョージプリン…

あのぉ、御趣味は何を?

今日は、梅田望夫さんをお招きした講演会の企画・運営関係者10人が集まって銀座の『ライオン』で打ち上げ。鯨飲数刻。千鳥足で帰宅。突然、昨日の話の続きである。最近アマオケを横目で眺める機会が出来て痛切に感じるのだが、オーケストラという趣味に取り…

真夏の夜の第九

昨日のエントリーに対して、三上勝生さんから思いやり溢れるコメントを頂き、そのとたんに肩の力がすっと抜けた。運動選手が緊張しすぎて力を出せないで敗れていくのと一緒で、「他人様」と自分自身がレッテルを貼ったもう一人の自分が自分を見張り出すと、…

日記の半歩先

「三上のブログ」をお書きになっている三上勝生さんから、このブログへのエールをいただいた。プロフィールを拝見すると、三上さんは札幌大学でコミュニケーションや情報の問題を研究していらっしゃる大学の先生だ。http://d.hatena.ne.jp/elmikamino/200608…

はずれ!

今週は気が滅入る本を読んだ。村上春樹の『海辺のカフカ』を解題する新書本。八重洲ブックセンターに平積みされていたのを気軽に手にとって読み始めたら、なんと『海辺のカフカ』は民主主義を否定する「権威主義的パーソナリティ」を肯定し、歴史の事実を抹…

筋書きを作る力と真実を語る言葉

昨日、文章の最後に「亀田興毅」とひとこと書いたら、それを目印にけっこうな人数の方々にここに来ていただいた。こういうときに検索エンジンを通り道にした情報発信の新しさ、面白さを実感する。もっとも来た人は十人中十人が期待したような情報がなくてが…

コンサートは世界を走る

ニューヨークタイムズの音楽欄がブロードバンドの普及に伴ってライブミュージックをインターネットでプロモートする音楽産業の動きが本格的になってきたという記事を掲載している。ニューヨークタイムズは無料の会員登録が必要になるが、ご興味のある方はご…

ブログは難しい

今朝パソコンを開いたら、昨日のエントリーの1時間ほど後に橋本大也さんから「率直なコメントありがとうございました」と題するメールをいただいているのに気がつく。 昨日の文章はパソコンの前に座り、勢いでものの10分で書き上げて公開した。だから「率直…

秋葉原UDXにセミナーを聴きにいく

午後7時から秋葉原再開発の象徴UDXで開催された「ポッドキャスティングを用いた教育」をテーマにした有料セミナーを聴きにいく。別に教育に関心があったわけでも、ポッドキャスティングに興味があったわけでもなく、橋本大也さんが講演をするというので行っ…