2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧

村上春樹と大江健三郎

昨日話題にした庄司薫にとって僕は遅れてきた読者だったが、村上春樹は彼とともに同時代の空気を吸った初期の読者の一人だった。Wikipediaによると「群像」に彼の処女作『風の歌を聴け』が発表されたのが、1979年6月。『赤頭巾ちゃん気をつけて』からちょう…

揃えられていたサンダルと登山靴

庄司薫『赤頭巾ちゃん気をつけて』(1969年)の冒頭に「エンペドクレスのサンダル」の話が出てくる。どんな文脈かというと、こんな感じ。高校三年生の主人公、薫くんにガールフレンドの由美ちゃんから電話がかかってくる。由美ちゃんは薫くんにこんなとって…

美崎さんが来てくれた

校了間際の著書を複数かかえているらしく、メールも書けないと嘆いていた美崎さんが昨日のエントリーにコメントを残してくれました。さらにその端緒を作ってくれたfuzzyさんも。皆さんには、ぜひ昨日のコメント欄を御覧頂きたいので、今日は写真を貼っておし…

美崎さんの実践の普遍的な部分

一緒に『記憶する住宅』を訪問したfuzzyさんが、美崎薫さんのSmartWrite、SmartCalenderに関して「Smart」をキーワードにとても興味深い論を立てています。fuzzyさんいわく、 「smart」とはあたかも知能を持っているかのように、自律していること――他の人や…

映画『カポーティ』を観る

8月9日に「『トルーマン・カポーティ』を読むか、トルーマン・カポーティを読むか 」と題するエントリーを書いた際には、『カポーティ』という映画が封切られることすら知らなかった。それほど、僕は映画にはうとく思い入れのない人間である。映画は見れば楽…

『記憶する住宅』に美崎薫さんを訪ねる(2/2)

書斎に上る急な階段をとんとんと上り、2階にある美崎さんの仕事部屋を拝見する。ストレージが設置されている屋根裏を指さす美崎さん。左手前に写っている黒っぽい物体は今回肘だけで登場のfuzzyさん。壁紙は海。ブラインドは鯨の図柄。鯨という存在に子供の…

『記憶する住宅』に美崎薫さんを訪ねる(1/2)

そもそも…三上さんがHASHI展を見に上京するついでに未来生活コーディネーター・美崎薫さんのご自宅に伺うことになった時には、実は僕までご一緒するつもりはなかった。どうせ、猫に小判、豚に真珠の類の話に終わるに違いないと思ったのだ。こちらのエントリ…

今日はお休み

忘れないうちに美崎邸訪問記を書こうと思うのですが、今日は帰宅してもどうも疲れが抜けずブログ書きはお休み。ちょっとだけでも、でもちゃんと気力がないと文章は書けませぬ。RSSリーダーなどを頼りにいくつかのブログを見て遊んだり、読み差しの本を片づけ…

四人の三上さん

ここ数ヶ月ブログと電子メールで親交を深めてきた三上さんと初めてリアルの世界の中でお会いした。一緒にHASHI展と美崎薫さん宅を訪ね、東京を歩き回って、四回の食事をともにした。お互いがブログの上で知識を共有している事柄について、まるでブログの続き…