というわけで、この3月に行ったブルックナーをめぐる旅のエントリーはこれでおしまいです。
起承転結のなく、これといったメッセージのない、ただブルックナーという作曲家の存在に寄り添っただけのエントリーで、ブルックナーに興味がない方にはまるで面白みのない文章だったと思います。それが証拠に、と言ってよいと思いますが、この間、履歴を見ると読みに来てくださった方の数が少ない。こんな話、興味ないよ、という正直なメッセージだと思いました。
このブログは最近は自ら積極的に宣伝をすることも、されることもないので、昔からお読み頂いている方と、あとは検索エンジンで検索をして来る人々とで成立しているのですが、後者はほぼ音楽系の記事目当ての方々です。後者のような方々がいるので、「ブルックナー」や「ザンクト・フローリアン」で訪問する方がいるかなと想像したりもしたのですが、少ないです。これは思ったよりも全然。
これがどこにつながるのかというと、ブルックナー関係の本の翻訳をちとばかり目論んでいたのです。ただ、その本が思いの外専門性が強く、部数は稼げないので、引き受ける出版社はいないだろーなあと及び腰の気分が次第に膨らんでいたところに、自分のために上げた観測気球であるところの今回のエントリーの結果でした。やっぱり無理だなぁ、専門家は原書で読むだろうしなぁ、とどんどん萎む気球です。よほど名のある人か、速さや技巧で一段上を行くのでもないかぎり、翻訳者の付加価値は限られるので、出版不況のいま現在、企画を作るのは難しいですね。
と、まぁ、そういう話でした。
最後に、ウィーンというとこれ。おなじみのヨハン・シュトラウスの記念像ですが、
そのすぐそばに置かれた実に地味なブルックナーの胸像の写真を最後にこのシリーズを終わることにします。地味とはいえ、市立公園に置かれた数少ない偉人の像のひとつではあるんですけどね。旅の最後に訪れました。暫くの間お読み頂いた皆様、ありがとうございました。