ドイツ版Wikipediaの新しい試み

『三上のブログ』が取り上げているCNET Japanの記事「ドイツ語版ウィキペディア、新機能を搭載へ--信頼性の確保を目指す」についてドイツ語媒体の情報を補足的に紹介したい。


ウィキペディアの岐路」
 http://d.hatena.ne.jp/elmikamino/20060826/1156562297


日米のCNETの記事では、悪意により改ざんに対処するために、この8月にもドイツのWikipediaで一定の編集経験のある人にのみ公開する権限を認めるシステムを試行的に導入すると紹介されているが、ドイツのウェブ媒体によると、まだ実施には時間がかかる模様。


導入が検討されているシステムでは、Wikipediaへの執筆・編集は基本的に誰にでも許されるが、それを新規バージョンとして公表する権利は一定期間Wikipediaで編集に携わった経験がある者に限り、現状とは異なり、公表に一定の期間をおくことになる。


『heise online』と『Spiegel Online』によると、CNETで大々的に取り上げられたものの新システムへの移行にはまだ時間がかかり、『heise online』のインタビューで関係者は移行には8月中どころか、今年いっぱいかかると答えている。


『Spiegel Online』によると、審査を経て公表される確定版を審査している間、古い版を公表するか、それとも審査中の版を公表してしまうかといった運用の詳細も決まっていない。また、編集結果が直ちに公表されないことになれば、編集者の意欲が刺激されず、Wikipediaパラダイム転換につながるとして大きな議論になっているという。こうした記事を見る限り、ドイツでの試みはそれほどスムーズに展開しているわけではないようだ。


http://www.spiegel.de/netzwelt/netzkultur/0,1518,433379,00.html
http://www.heise.de/newsticker/meldung/77265

(本エントリーは誤って全文を削除してしまったため、あらたに書き直したものです)