南米の秘境を夢見る

アメリカのベストセラー作家の著述の舞台はワシントンDCと南米はブラジルのパンタナール湿原である。通勤電車の中でかつて何度も足を運んだDCと、多分死ぬまで一度として訪れることはないだろう世界の秘境を思い描く。通勤電車の窓の向こうの光景と、雪が降り積もる東海岸の街路。見たことのない湿原。つんのめるように小説に入り込んでいる時には何が現実なのかよく分からなくなる。