東京に出てきた比嘉さんとの再会

久しぶりに比嘉さん(id:Ryu-Higa)と会った。彼とは昨年6月の「千葉シュポシュポ」の際に初めて会ってから数えて4度目の挨拶になる。先日お誘いのメールをもらい、昨日の昼ご飯を目黒で一緒に。

大メーカーからIT系ベンチャー企業に転職をし今年の6月に上京した様子をご自身のブログに書いてくれていたので、遠からぬうちにまた会うだろうと思っていたが、本人ちょっと見ない間に変わったねえという印象である。以前の、天然自然の気が体の芯から発散しているような、自信満々の風情が少し後に後退して、社会を渡り歩く者の、これも天然自然の本能がそうさせるのであろう慎重さが振る舞いの端からこぼれ落ちる風。

目黒のインド料理屋でマトンとひよこ豆のカレーを食べながら話をしはじめると、そんな印象はますます強くなる。これまでの彼の話やブログに提示される問題意識には、極端に言ってしまえば自分のことしかなかったが、転職して、居所も大分から東京へと変わり、本人が教えてくれたとおり会社の寮での生活から民間賃貸に移ったといった生活の変化がそうさせているのだろう、自分を含む社会を語り始めたという印象を得た。関心の領域が同心円的に広がったように見え、自分を見る眼が複眼的になってきたようにも感じられる。

他人様と比べて特別ではない私を自覚したときから、私にとっては特別な私をいかに社会の中で位置づけ走り続けていくか、それもどのように走り続けるのかが問われるようになる。オレなんかいまだにどうしたらよいのかよくわかんない、などと言っているうちに一生が終わりそうだが、昨日短い時間言葉を交わした印象では、ポニーテイルを力んで抜き返さんばかりの様子だった比嘉さんが、少し、無理のない程度にスピードを落として、私たちと一緒に走り始めたのではないかと思った。

昨年大分にお邪魔したときの文章に、比嘉さんに求められるのは戦略性だと書いたけれど、それはもう一度言いたいし、同時に、私たちは一緒に走っているんだということを今回はとくに伝えたい。これは意識しないと見えないことでもあるので。


■比嘉さんに青春の暗い情熱を見た(2008年9月27日)