雨の日曜日

二日続きで子供の野球見物。試合が始まったとたんに降り始めた雨は、あっという間に本降りになり、傘の下で小さくなりながら、どろんこ試合を観戦する。子供は内角に食い込んでくる球をバントしそこない、利き腕の人差し指を打撲。もう本番まで3週間を切った本番の神奈川県予選に間に合うか。昨年は5月にスライディングで肘をけがし、スタメンもベンチ入りも棒に振ってしまった。運が悪いといった問題ではなくて、あからさまに技術の問題だから、自業自得ではあるのだが、親は怪我だけはしてくれるなと思うものなのである。自分がその立場になると、親という属性の一部と化して単純にそう感じているのを見つけて面白いと思う。帰りはますますひどくなる雨の中、自転車を漕いで濡れ鼠。

生まれて初めてドイツにいったとき、ドイツ人が日本人のように雨に濡れることに神経質ではないことがとても印象に残った。小雨の中を傘を差さずに町中の繁華街を悠然と歩く人が目についた。それは僕にとって、いまだにドイツのイメージを構成している。四半世紀前の話だが、あれから酸性雨の話や、チェルノブイリ原発事故や、雨にはとんでもない物質が混じっているという話が人口に膾炙して、日本人はますます雨に対して神経質になったと思う。いまでもドイツ人は傘をささずに歩くのだろうか。