事故

様々なメディアで報道されているようですので、御存知の方は少なくないと思うのですが、昨日、ある高校生のお子さんが夏休み中の校舎から転落し亡くなるという痛ましい事故が起きました。その出来事が起こった40分ほど前まで、私はその現場にいたのでした。あまりのことに何と言ったらよいのか分からず、しかし正直申し上げて誰かに聞いてもらいたいという気持ちも抑えきれず、この一文を書いています。

昨日、校庭では次男が所属する野球部の3年生と下級生のお別れ試合という、部にとって年に一度のイベントが行われていました。数多くの父母が見物に集まり、楽しげな雰囲気の中で最後の試合が進んでいました。私は眼鏡を作り直しに街に出る予定があったので、5回まで見届けた後、一足先に学校を離れました。事故を知ったのは、夜、家内と息子が戻ってからのことです。悲惨な話ですが、球児たちがベンチで戦況を見つめていたその目線の先に校舎があり、息子らは事故にあったお子さんが落下するさまを偶然目撃することになりました。居合わせた親御さんたちは、結果的になすすべはなかったでしょうが、すぐさま救助に走ったようです。

丘の上にあるのどかな学校で、本来起こるはずもない惨事です。ご家族やお友達の悲しみはいかほどのものか、考えるだに悲痛の念に捉えられます。生徒たちが楽しみにしていた夏休み明けの体育祭は当然中止でしょうし、息子たちの野球部もしばらくは活動休止を余儀なくされる可能性があるでしょう。誰にとっても楽しいはずの夏休みが、私の周囲では歪んでしまいました。そんな感じがしています。私は一晩過ぎてもまだ平静ではいられません。
亡くなったお子さんのご冥福をこの場を借りて心よりお祈り申し上げます。