懇親会場決定

中西さん(id:gintacat)の『京都町屋合宿』は、ブログを通じて写真を見ているだけで、ちょっと羨ましくなるセッティングだった。由緒ある町屋なんて他のどの街で手に入るわけでもない。沈思黙考へと誘うような奥行き感、陽の光をやんわりとさえぎる日本家屋の奥ゆかしさ。シュンポシオン横浜の「シュンポシオン」という命名は、倉橋由美子の小説『シュンポシオン』に由来している(その先にはプラトンの『饗宴』がありますが)のだけれど、その倉橋の作品にいい歳をした3,4人の主人公たちが伊豆にある川沿いの一軒家で開業する「黒兵衛」という酒場で静かに談笑する場面がある。この小説はこの場面を書きたかったために書かれたと言われれば、そのまますぐ納得できるような、印象深い一シーンなのだが、写真で見る町屋のつくり、そこで行われる会合の様子はこの小説と同じ世界の出来事に思え、感嘆の溜息を漏らさないわけにはいかなかった。

横浜は、残念ながらそうした歴史的な深い時間の層とつながったような場所とは縁がない。京都千年の歴史にかなう場所が他にあるはずもなく、12月は開国百数十年のモダンな色合い、ざっくばらんな明るさが前面に出たセッティングになる予定である。昨日、勢川さん(id:segawabiki)、辻さん(id:Ronron)、yukioinoさん(id:yukioino)と懇親会場候補を下見した。小さな雑居ビル4階の会場に上り、おそらくほどよい程度に混雑するだろう部屋の中を歩き回る。すぐさま下見隊全員の総意を得て利用を決定。初めてお会いする皆さん、再会を果たすはずの皆さんとここで出会う日を思い、わくわくする。

■横浜会場の下見(『Ron's backlog』2008年8月8日)