エイプリルフール

素敵な音楽ブログを主宰するくまさんが海外転勤のためにブログを休止するというお知らせがあったので即座にコメントを書いた。そしたら、夜には本人からメールが来て四月馬鹿だというではないか! 海外勤務者が多い勤め先だという話を以前ちらと聞いていたので、その先入観のおかげもあってものの見事にしてやられてしまった。くまさんにコメントを送った後、エイプリルフールねたをいくつも読んで笑っていたのに、その時ですら自分がはめられていることにまったく気がつかなかったのである。くやしいったらありゃしない。

僕自身の迂闊さ・単純さも、海外勤務に関する事前情報の存在も、ころっとだまされた直接の背景ではあるけれど、もう一つ加えれば、ブログの継続ということに関して潜在的にあやうさの感覚を持ち続けているということも理由にはあるかなと思う。ブログを通じて多くの方とめぐりあい、意見のやりとりをする毎日を続けているうちに、ある種のコミュニティのなかにいるなという思いも育ってくる。1年前にはそういう実感はあまりなかったのだけれど、最近はそう。そうであればあるほどに、自分自身も含めていつおしまいが来てもおかしくないブログの更新のことを考えると、この世のはかなさと自分の足下の危うさに思いがめぐる。人の抱いている世界観、自己認識は繊細で壊れやすい。エイプリルフールで確かめることかと苦笑しつつ書き付けておく。