コメントありがとうございました

昨日は仕事の一環で夕刻からパーティがあり、その席に出席していつもお世話になっているいくつもの会社の皆さんと歓談となった。よい話あり、苦労話ありで、ほんとうに企業も人の人生もさまざまな喜怒哀楽に充ち満ちていると感じ入りながらビールとワインの酔いに浸り、ほろ酔い加減で深夜にかかりそうな時間に帰宅。そこで、ブログにお三方からコメントを頂いているのを読んだ。

毎度の独り言のようなエントリーにコメントを頂戴できるのは、そのこと自体文章を書いた本人にとってはたいへん有り難いものだが、昨日のコメントには人の心の温かさを感じたな。そもそも、美崎薫さんがこの話題に反応してくるとは思わなかった。書き出したら止まらない“過書字”傾向の美崎さん(ご本人の弁です)ならではの長大な文章。

どんなひどい条件の中でも重要なことは、「できる」までつづけることだと思う。

美崎さんの努力を若干ながら知る者としては、続けることの重要性を説くその言葉は身に染みる。そして、「子どもはどういうものがほしいのかわかっていないんだなぁと思ったりもしますね。」という言葉もそう。開高健江藤淳が80年代前半に出した対談集『文人狼失す』の中で開高が言っていた。「いまの日本人は皆が薄く幸せ」、だから何かにしゃかりきになってのめり込むことがない。驚きと出会うことができない。そうした傾向はますますくっきりとしてきたのではないか。だから、yukioinoさん(id:yukioino)にご紹介頂いたように、親の立場としては「きっかけ」を如何に与えることができるかが大切だ。薄く幸せな毎日に飽き足らない人たちに梅田さんの直球のような言葉が大いなる励ましとして響いているのをみると、最終的には「天は自ら助くる者を助く」だなあとあらためて思うのであるが。

昨日のパーティで半年ぶりにお会いしたエンジニアのTさんは、それまで取締役として働いていたIT会社をこの夏に定年退職され、いまは若い人たちに混じって新興のベンチャーで企業向けのITサービス営業の仕事に就かれている。若い人たちを指導しながら、ご自身も全国のお客さんの下に出向く日々だという。
「久しぶりに管理の仕事を離れて現場に戻って、管理をしないでいい身分がどんなにすばらしいか実感していますよ。毎日、現場で仕事をできるのが楽しくて仕方がない」
そうおっしゃるTさんは、ITのエンジニアとしてまっすぐな人生をずっと歩いてこられた方だ。役員としても、「管理の仕事は面白くない」などと口にしながら、人がやりたがらない難しい仕事を真摯に引き受けていらした。昨日の晴れ晴れとして活力に満ちた表情が頂戴したコメントとだぶった。