梅田さんの大企業論は面白かった

梅田望夫さんのところからリンクが張られると場末の路地にある我が家にたいへんな人が押し寄せてくるので、たじたじとなる。ここにはほかに若い人向けのコンテンツないし。

ブログを読んでいて思うのは、梅田さんという人は自分に対してとてもわがままな人だということだ。わがままというのは、ご自身の感覚や嗜好に対してとても正直な人で、自分にとっても心地よさやヴィジョンを実現することを何よりも大事にしている人だという意味だ。そのために、緻密に戦略を練り、最大限の努力を傾けてそれを実行にかかる。僕の友人のなかにも、ごく少数ながら似たような優秀な奴が何人かいるので、なんとなく想像はできる。

ともかく、皆自分の資質を大事にしろよという若い人たちへのアドバイスはこの上なく素敵だし、梅田さんの生きる姿と率直にダブって見える。君の資質させ合えば大企業だって選択肢としてはありなんだぜというメッセージは、つまり、無理して、あるいは無批判に大企業を目指すだけが能じゃないんだぜという本来梅田さんが言いたいことの裏返しだ。ただコメント欄を読むと、梅田さんの魅力はやはりそこにあるのだから、直球でそんな言葉を投げ込んでもらった方がやっぱり若人たちにはわかりよかったんじゃないかと思ってしまう。僕には、梅田さん自身がけっこう楽しんであれこれと大企業に向く人、向かない人論を組み立てているように感じられたこと自体が楽しかったが。

それにしても、梅田さんのエントリーに対して発展的な議論にならない・できない・したがらないコメントを読むと、こういう連中ってどこの組織にもいるよなと思ってしまうことでした。