はっぴー・はろうぃーん

ハロウィーンの話でブログを書いたのはいつのことだったか。そう思って検索をかけてみたら、2006年の秋だった。もう9年も前のことになる。

■Happy Halloween!(2006年11月22日)

9年経ったら、というか、このトレンドは3、4年前には顕著になってきたようだが、ともかく、日本ではハロウィーンが若い子たちによる秋の大仮装大会として定着しつつある。我が家の周りではスーパーの売り子もオレンジ色の衣装を着こみ、ショッピングモールにはJack-o'-Lanternのイラストがあちこちに飾られ、ハロウィーンセールだか、なんだか、よく訳の分からないことになっていて、慶賀の至りである。

ここはキリスト教のお祭りであるクリスマスがクリスチャンでもなんでもない一般市民によってケーキとともにもてはやされてきた国だから、そこまで宗教色がないアイルランドだかスコットランドだか発祥のお祭りが、機を見るに敏な物売りの人たちと歩調を合わせて入ってくるのは、お茶の子さいさいの出来事だし、罪がなくていいやとは思う。そもそもアメリカだって、なんだか訳が分からないのケルト人のお祭りを、換骨奪胎して純粋に楽しみでやっているだけなのだから、お気楽さの争いとしてはいい勝負である。

しかし、ハロウィーンをハの音にアクセントを乗せる発音はやめてほしいなあ。NHKは、今年はハロ「ウィー」ンと英語のアクセントと同じ言い方をアナウンサーに徹底させているが、民放は「ハ」ロウィーンとのたまうアナウンサーがほとんどじゃないだろうか。「ハ」ロウィーンは、子供たちが街の大人とたおやかに交流するアメリカのハロウィーンとまるで違うという事実にダメを押すようで、なんだか切なくなる。

それにしても、なんで若い日本人はこんなにコスプレだとか、仮装大会だとかが好きになったんだろう。ほんとうに、この秋の仮装大会は日本の行事として全国で定着するのだろうか? それとも女子サッカーラグビー程度の、いっときのはやりで終わるのだろうか? バレンタインデー同様、ここで売らなければどうする!という商業界のやる気は並々ならぬものがあるようだが。