「シュンポシオン横浜」へのお誘い(4): この怪しい会はなに?

この春、あるいはそれ以前からお越し頂いている方には「なにをいまさら」といった話題になるがご勘弁を。この一週間のあいだにお二人の方から「なんだか面白そうな会ですね。でも、講演があったりして、いったいどんな会なんですか?」といった質問をもらった。スガハラさん(id:alsografico)のところにも「それってなに?」という質問がコメント欄に寄せられているのを読んだりもした。まあ、たしかに最近「シュンポシオン」だとか「シュポ」だとか、「シュッポ」だとか、訳の分からないコードネームのようなものを読んだ人にとっては「なに?」ってなもんだとは思う。

そこで、あらためてお誘いをということで書き記すと、この会(?)はどこかの団体やなにがしかのつながりがあるグループが主催するものではない。一ブロガーがブログ上で知り合った人と懇親の場をもとうと企画した大人のお楽しみ会である。キーワードは“共感”。あるいは“信頼”。それ以外には何もない。つまり互いのブログを読んで共感を得た人どうしが、互いのバックボーンを超えて集まるリアルの場所をもちましょうということ。すべての人がリアルでのつながりがなく、コメント欄と、はてなスターはてなブックマークとで関係をつくった人たち。今年になって、あちこちで我らが仲間の会は盛り上がっており、12月の横浜はそんな世間的には変わり者が集う今年最後の機会になるというわけ。

「オフ会とどう違うの?」という質問があった。“オフ会”という言葉はパソコン通信時代からのコンピュータフリークの集まりというニュアンスが残っているのであまり使いたくないという僕の個人的な思いはそれはさておくとして、いわゆるオフ会といちばん違うことは、それを中心にして集まる核となるトピックがないことだ。普通であれば、「大好きな歌手A」だとか、「グリッドコンピューティングの将来」だとか、「日本現代美術」だとか、なにか共通の話題があって、それについて語りましょうというのが、その種の集まりの成り立ち方だと思うが、このブログにはそもそもそうした確固としたトピックはないし、集まっている人たちの興味は事実千差万別だ。そこがこの集まりの素敵さの源泉になっているので、この点はぜひ強調しておきたい。

「えっ、共通のトピックがなくてなんで集まれるの?」とおっしゃる方がいたら、それは実にまっとうな質問だと思う。それは「私のこのブログを読みに来てくれる人がなぜいるの?」と誰かに尋ねたい気持ちを常にもっているのとまるで同じで、そんなことがどうして起こりえるのか、よくわかんないのである。そこであえて言葉をひねり出すと“共感”というしかない何かの存在を言い募るしかなくなってくる。自分とはまったく違う仕事をしていて、年齢も違う。でも、トピックを超えて、この人の言うことに自分は信を置くことができる、この人から何かを学ぶことができる、と感じられる人っているでしょう。いないかな? 僕はブログをやってみてびっくりしたんだけれど、世の中にはそういう人がたくさんいる。そうした“共感のネットワーク”、“信頼のネットワーク”を皆で育てて、楽しいことばかりじゃない人生を乗り切っていこう、とまあ、そんなノリで私はやってます。

集まって何をするのか? 5月の会にえいやっとご参加いただいたyukioinoさん(id:yukioino)は、異業種交流会にひっかけて“異人生交流会”とおっしゃったが、この規定の仕方はとても気に入っている。これは普通の日本語に翻訳すると、「飲み会」なのだけれど、それだけじゃないんだなあ。気になる人は、ぜひ参加して確かめてみてください。

5月に横浜でやったときには、コメント欄ですら言葉を交わしたことがなかった若い人たちが何人か参加してくれた。また、そんな勇気のある暇人が出現するのも楽しみにしています。とくに、この前も書いたけれど、いつもお読みいただいているけれどコメント欄等にはあまり顔をお出しになっていない方。お会いしてみたいです。12月の横浜でお待ちしています。