僕は20代じゃなし、外国人でもないのだが

先月、『simpleA』の金城さんが主宰するおしゃべりの会「わいわい」にいったら20代半ばの若者から「20代に見える」と声をかけられ、思わず「やった、やった」とはしゃいでしまったが、日曜日に床屋に行っ際に合わせ鏡で自分の後ろ姿を見たら、頭頂にはぽっかりと広い野原が広がっていた。環境汚染が本人だけが気がつかないうちに深刻な事態に突入していたのを確認する。髪を短くしたので、実態がはっきりと認識できるのである。家に帰ったら、次男が「お父さん、禿げたなあ」と感に堪えないような声を上げた。ったく、どこが20代じゃ。

その床屋を出て、横浜の街を歩いていた。大きな声を上げて道行く人に「○○募金、おねがいしまーす!」と盛んにくらいついている熱心な募金おばさんがいる。そのおばさん、僕が脇を通ると「Excuse me, could you ××××」と英語でまくしたてるじゃないか。思わず相手の顔をまじまじと見てしまった。日本の中で日本人に英語で話しかけられたのは生まれて初めてかもしれない。そりゃあ、アジアからのお客さんが増えているのは分かるが、ユニクロ着て歩いている黄色人種を見たらまずは日本語で話しかけろよ、と僕は言いたい。
最近の日本人は人を見る目が狂ってきたのか、それともいつの間にか世間の常識が予想もできないところにずれてしまったのか? まさかねえ。