「二風谷の鳥瞰図は描けないかもしれない」と三上さんは言った

三上さんと一緒に訪れたアイヌの聖地である二風谷では、ダムと萱野茂さんの私設資料館を見学しましたが、写真の素材としてはまことに難しい場所でした。大事なものはやはりダムのそこに沈んでしまったのではないか。土地の中心が空疎になってしまったのではないかと、そんな印象を受けながら帰ってきました。『写真帳』にもカラスの写真ぐらいしか載せるものがありませんでした。ですから三上さんがこちらで「二風谷の鳥瞰図は描けないかもしれない」と感想をお書きになっているのを読んでたちまち共感するものを覚えたのでした。

■二風谷の記憶3:二風谷の鳥瞰図は描けない?(『三上のブログ』2007年9月27日)


ところで「二風谷」の読み方についてひと言。Web上には「にぶたに」「にぶだに」と二種類の読み方が出回っています。書籍では私が読んだ『北海道の歴史』(山川出版 2000年初版)では「にぶだに」とふりがなが振られていました。ただ、三上さんにご教示頂いた現地「二風谷アイヌ文化博物館」のサイトではNIBUTANIとローマ字表記がありますので、「にぶたに」でいこうと考え、このブログではそのようにふりがなをふっています。私のATOKで単語登録をせずに「にぶたに」と打つと「煮豚に」になってしまうので困るのですが。