葡萄の木の下で

ちょうど一週間前になるが、熱海にお招きいただいた翌日に中伊豆のワイナリーに連れて行っていただいた。社会人野球で野村を監督に招いて名を売ったシダックスの会長が一種の道楽でやっている事業らしい。道楽などと書くと、いい加減なものを想像してしまうかもしれないが、本気の道楽は仕事よりも得てして身が入るものだ。もちろんいい加減ではワインはできない。


のどかな伊豆の田園風景の中を車で走り数十分、忽然とメルヘンチックなコンクリート造りの建造物が目に飛び込んできたときには、単にワイナリーとだけしか聞いていなかっただけに驚いた。ともかく周りには何もないところなのだ。まだ新しい施設とのことで観光客の数もたかがしれている。




広大な葡萄畑は目に鮮やか。見事だったのは写真の屋外レストラン。高い天井一杯に蔓をはわせ、大きな3種類の葡萄がたわわに実っている。9月半ばに始まる収穫期になれば、これらの葡萄も販売に供されるのだという。葡萄の木陰で食事というプランを企画した人物は大した知恵者だと思った。