ブルックナーの風景(8): リンツ大聖堂とリンツ市教区教会

ブルックナーが32歳の時にリンツに来て12年間オルガニストとして仕えた大聖堂と市の教区教会を訪ねました。巨大なゴシック様式の教会は外から見ても、中に入って天井を仰ぎ見ても、建物が宇宙に向かって突き抜けようとする感覚を覚えさせられます。リンツの大聖堂も典型的にそうした建造物でした。




大聖堂の入口には大きいブルックナーの記念プレートが掲げられていました。




脇の出入口を入ると、すぐ横の壁に「旧大聖堂 ブルックナー階段」という表示があって、グループによる展示見学を受け入れますとあります。一人旅の残念を今回の旅で初めて思い知りました。オルガンを弾くブルックナーのシルエットが描かれており、「階段」という言葉があるところをみると、オルガンまで連れてってくれそうな雰囲気なので誠に残念。




ブルックナーが弾いたオルガンです。このひんやりとした空気中でオルガンを弾く生活というのはどういうものなのでしょう。まるで別世界で、想像がつきません。




リンツ市教区教会には、大聖堂から100メートルも歩けばたどり着きます。こちらも大きな教会で、それに見合った大きさのブルックナーのプレートがありました。この街では、ブルックナーは地元のスター、まさにフランチャイズって感じがします。