黒船幻視

京都、大分、大阪、東京、そして札幌と、我らが私塾はこの夏も盛り上がりを見せていますね。「私塾」と言えば、連想するいくつかの名前の中に間違いなく含まれるのが松下村塾吉田松陰。というわけで、景気づけに松蔭先生に連なる写真を掲載します。

5月に、生まれて初めて下田の街を案内していただいた際に連れて行ってもらったのが、松蔭が米国密航を企てるべく小舟で黒船・ポーハタン号へと漕ぎ出した浜です。現在の下田港の中心部から少し外れた弁天島という陸続きの小島の手元にその場所はありました。




吉田松陰金子重輔の二人はこのお堂の中に一晩隠れ、翌朝に沖に停泊するポーハタン号目指して漕ぎ出したのだそうです。御存知の通り、密航の企みは米国側の拒否にあって頓挫します。湾の中にはポーハタンはじめ、サザンプトン、ミシシッピレキシントンなど米海軍ペリー艦隊の軍艦がうようよと係留していました。ご案内いただいたYさんからお送りいただいた資料を拝見すると、こんな感じです。「現在地」表示の場所ではなく、絵図の右下がこの写真を撮った「弁天島」です。




ちょうど、この写真の右手奥の辺りにポーハタンが停泊していたようです。
幻視せよ、黒船。