港北区民交響楽団の定期演奏会

今年も友人が参加する港北区交響楽団定期演奏会に行ってきました。
今年の指揮者は一昨年も振った三原明人さん。前回の登場の際に「やっぱり、実力を備えたプロの指揮者が振ると、アマチュアの楽団も見違えるもんだな」と感嘆させられ、こんなエントリーを書きましたっけ。


■港北区民交響楽団 第41回定期演奏会を聴く(2008年2月11日)


今日の三原さんと港北区交響楽団の演奏は、そのときの印象をあらためて思い出させるような内容で、良い演奏会を聴いた満足とともに、二年前と同様、関心しながら家路につきました。曲目は、ロッシーニの『どろぼうかささぎ」序曲、リヒャルト=シュトラウスの『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら』、ブラームス交響曲第1番。『ティル』は難しい曲なので、きっとさまにならないだろうなあと聴く前はちょっと意地悪く想像していたんですが、みなとみらいホールに響いたその音楽はシュトラウスの様式観をきちんと具現化し、かつみずみずしさに溢れたものでした。どれぐらい練習したんだろ、などと想像しつつ脱帽です。

このところ毎年律儀にお誘いを頂いている高校の同級生、かわいくんは、20数年来、おそらくもう30年近くこの楽団に関わり、オケのホームページ管理人をしながら演奏し続けているはずですが、立派だなあと思います。お誘い頂始めて5年が経ったように思うのですが、年々感嘆の想いは強くなってきました。仕事をしながら、家族にまつわるあれこれをこなしながら、楽器演奏において一定の水準を確保し続けるのは容易なことではないはずです。終演後の、満場の観客席からの大きな拍手は、がんばること、一つのことをしっかりとやり続けることのかけがえのなさに対する報酬だと私には聞こえました。趣味の音楽演奏なんてたいした話じゃないと思う人もいるかもしれません。でも、いまの私にはとても、とても素晴らしいことに感じられます。少なくとも私自身には、それに匹敵するがんばりの成果など一つもないわけですから。ご自身の趣味が20年目、30年目を数えたならば、誰もがそんな自分自身に対して自慢してみるべきではないでしょうか。