便りのないのはよい便り

数日前、ログを見るとやけにたくさんの人がやってきている。でも、はてなブックマークがたくさん付いた形跡もない。何だろうと思ったら、増分はグーグルとヤフーの検索からで、やってきた先はこれ。

■美崎薫さんの「PilePaperFile」を見てきた(2007年11月20日)


どうやら、『PC Watch』のこの記事を見て、検索エンジンを調べた結果やってきた人がたくさんいたというわけなのだ。

■【開発者特別レポート】紙のようにファイルを取り扱うソフト「PilePaperFile」(『PC Watch』2008年2月29日)


机の上で紙を扱う感覚をコンピュータの画面に再現しようという美崎薫さんの試み「PilePaperFile」は昨年11月にβ版の顔見世興行を見せていただいたが、いまだにご本人は作り込みに余念がないらしい。とは言え、今回、こうした寄稿があったところをみると、開発は順調に進んでいるのだろう。このブログにやってきた人の多さをみても世間の反応は小さからぬものがあるようだし、満を持してのリリースを楽しみに待ちたいと思う。11月のデモを見たときの印象を思い起こしながら書いているのだが、なんだかんだ言うよりも、ともかく一度自分で触ってみて、そのときに脳がどんな風に反応するかを早く確認してみたい。

昨日とりあげた古楽のグループ「アンティネッロ」と「ラ・ヴォーチェ・オルフィカ」の試み同様、美崎さんも、いま誰もがやっていない道を、自分の嗜好と理念とを頼りに突き進む人。Emmausさんは、二つの団体のリーダーである濱田芳道さんを、とても暖かい意味合いを込めて「かなりの変人ですよ」と呼んでいたが、思い起こせば、その「変人」という言葉は、かつてbookscannerさん(id:bookscanner)が美崎さんについて語った言葉でもある。最近とんと音沙汰がないと思ったいたら、今回の寄稿記事。企業もスポンサーについたようだし、美崎さんの場合、「便りのないのはよい便り」と観念して次のよいニュースを待ちたいと思う。