2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

徒企画

昨晩は2ヶ月ぶりに『徒企画』に足を運んだ。いつものように快活な若者たちがビールやワインをはさんでカウンターの向こうの店長と対峙し、話の花があちこちに咲き誇る。山崎さんのレシピにしたがって作られたホットワインの、異国情緒が香る温かさと、やはり…

港北区民交響楽団第49回定期演奏会

高校の友人かわいくんがトランペットを吹く港北区民交響楽団の定期演奏会に今年も行ってきた。「今年も」と書いたが、昨年は開催日を見事に一週間間違えてしまい、せっかくのお誘いを不意にしてしまったので、2年ぶりの定演ということになる。今年はリストの…

大理石の海

締め切りに追われる夢をみた翌日の未明、目覚ましに起こされた際に浸っていた夢は、その明け方間近の時刻に同期したかのような平明さを湛えていた。そこはさして大きくもない湾が弓型に広がる海沿いの土地である。私はその海辺を歩いている。山がちの土地に…

悪い夢

出来ないことをやらなければいけない立場に立たされる夢を時々見る。例えば、大ホールで開かれるコンサートに協奏曲のソリストで呼ばれ、演奏しなければならないという状況に巻き込まれるのである。自分がそんな場所で満足に弾ける曲など一曲たりともないの…

佐渡裕さんがベルリン・フィルデビューで履いた下駄

昨年5月、佐渡裕さんがベルリン・フィルハーモニーの定期公演にデビューした模様をNHKがドキュメンタリー番組に仕立てて放送した。最初に放送されたのは6月。それとは別に演奏会それ自体の放送もあり、僕はたまたまそのどちらも観ることができた。そのドキュ…

生まれて初めての『シンフォニエッタ』をiPhoneで聴いた

iPhoneを3Gから4GSに変えてよかったのは、バッテリーがもつおかげでインターネット・ラジオを聴けたりもすることで、時々だけれど、海外の番組を流しっぱなしにしたりして歩いている。今日の帰宅時、電車の中でそのラジオを何十年ぶりかにNHKのFMに合わせた…

ブラームス交響曲第1番のティンパニ補遺

今日のエントリーはこのところこだわって聴いているブラームスの第1交響曲のコーダにおけるティンパニ・パートに関する覚書で、この文章の示唆するところはそれ自体が文字通りに示すこと以外に何もないので、そのことをまずお断りしておく。id:tsuyokさんが…

そのコラールを倍の速さで

教えてもらったサイトウ・キネン・オーケストラのブラ1の映像がとてもいい。出勤途上のiPhoneで繰り返し再生し、家に帰るとパソコンで見る。ということをしていると、正規録音の方も聴いてみたくなる。小澤とサイトウ・キネン・オーケストラのブラームスは、…

ケレン味の新鮮な味わい

小澤征爾の演奏になるブラームスの交響曲第1番の話を書いたら、tsuyokさんからコメントがあり、僕の思い違いを正してくれたので、その話について。先日書いたのは、ブラームス交響曲第1番の第4楽章の話で、クライマックスに小澤さんの演奏で楽譜にはないティ…

最近の小澤さんの印象についてもう少し

小澤征爾さんの最近の、いや最近のというのは、この1,2年のという意味だけれど、手術をして指揮台に帰ってきた後の映像をNHKで2度ほど見たが、その仕事に対する執念はますます凄みを増している感があり、まさに鬼気迫ると言ってよいほどだ。今の小澤さんを見…