私と他人の境目にて

パソコンのモニターを眺めながら、映っている画面とはまるで関係のないことを考えていた。

問題の解決策は、ある意味で実に簡単だった。間引けばいい。できるやつを数人残し、そうではない人にはお引き取り願う。大会社でも、そのようにして体勢を立て直すのである。逆に、いま目の前にある現実を引きずって物事を解決しようとすれば、退いては寄せる波のような思考の繰り返しを余儀なくされるのだった。

間引ければ、どんなに簡単だろう。自分自身を間引けない私が、他人を間引けるかと考えて、ぎりぎりの覚悟がどこにもないのをあらためて発見する。私は、私のなかにばかりあるのではない。