その他

共存する

人の心は容易に千々に乱れ、安定を知らない。Aに執心すると思えばBに心動かされ、Cに何かを見出したかと思えばDが道であるかのように感じられる。複数の人格とまでは言わないとしても、一人の人の心のなかにいくつもの嗜好や主義が混じっているのは実は至極…

酔っぱらいの独り言

銀行に借金棒引きを強要するんだったら、テレビや新聞に向こう数年、被災者関連の報道を義務付けるという方が社会主義国ニッポンとしては気が効いているような気がするんですが、どうでしょう。どうも、自分自身の関心がニュースで扱われる時間の多寡に如実…

東京電力さん、善処願います

計画停電の話をニュースで聞いたときに思い浮かべたのは、「いまは神奈川、その後東京、それから埼玉」という風に大きく地域を区切って停電をやるのかなという図でした。ところが、実際にはひとつの地域の中をモザイク模様のように5つに分けて3時間毎の停電…

地震の日の記録

地震の日は震源から遠く離れた東京のオフィスにいた身であったにもかかわらず、東京で出会う地震としてはこれまでほとんど記憶にない揺れを体験し心底驚きました。1時間後に予定されていた会合に出席するために山手線に乗って出かけようと、必要な書類をプリ…

皆様よいお年を

冬型の気圧配置が強まり、厚い雲と雪の地域が多いようですが、横浜は幸運にも晴天の大晦日となりました。今朝の富士山の写真とともに、今年もこのブログをご覧いただいた皆様、ブログを通じて楽しい時間を過ごさせていただいた皆様に年末のご挨拶を申し上げ…

女の子が空から降ってくる世界で

少し以前に「女の子が空から降ってきた」をテーマにして創作を発表するというイベントがはてなのどこかで、誰かの発案で実施されたはずだ。あるブログを読んでいるときに、そのイベントに関するエントリーを目にし、好奇心がそよいだ。そこに進んで参加する…

小野さん、がんばれ

小野さんちのお子さんが幼稚園に行きたがらないらしい。情報はそれだけ。さて、どうする? と考える時に人生の岐路が目の前に現れる。子供にとっても親にとってもそうで、気がつくと自分のことだけを考えていればよかった時期は過去のものになっているのを知…

先が見えないいまこの場所にて

鳩山総理大臣が辞める。政争の話ばかりが盛り上がる。政策の話が新聞やテレビから簡単に飛んでしまい、なにがなんだか。そんなことを考えながら、コーヒーの上からクリームを垂らす。焦茶色に濁った紙コップの表面にコーヒークリームが白いまだら模様を作る…

バンドーさんが書いている本の話だけど

バンドーさんがここで書いている話に関連する仕事ネタです。 ■献本御礼「Me2.0 ネットであなたも仕事も変わる「自分ブランド術」」(坂東慶太のブログ) 競合していた1社はオラッチのとこね。バンドーさんから紹介されて最初に手を挙げたのはウチのはず。で…

無題

図書館で借りて、とんでもなく久しぶりに『ファウスト』を読んだ。以前読んだといっても、その他、数多の名作同様、何が書いてあったか、ほとんど何も憶えていないのである。そこにこんなフレーズがあった。「年をとらなきゃ、悪魔の言葉は分からない」 人間…

首根っこを押さえる情報を獲得する

2週間ほどブログから離れていました。今回は、仕事が忙しくてパソコンをさわれなかったというような景気のよい理由からでも、バンクーバーオリンピックを観るのに忙しかったといった楽しい理由からでもなく、単にパソコンの不調が理由でした。突如現れるブル…

皆様よい年をお迎えください

今年のブログの書き納めです。 来年が皆さんにとってよき年となりますよう、大晦日、横浜より望む富士山とともにお祈り申し上げます。

個人的には、今年はいろいろなことがあった。親父が昨年の12月に死んで、それを契機に変わったこともあれば、それとはまったく異なる個人的な理由に由来することも、さらには経済のトレンドに翻弄された部分もあるが、ともかく自分を包む世界が大きく変容し…

思いがけなかったこと

勤め先で先頃刊行した本が、『池田信夫blog part2』で“今年のベストワン”と褒めて頂いたうえに、「この10年間の本ベスト10」の4位にランクインしている。http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51327026.htmlhttp://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/513…

青春時代

私は正しい、他人は馬鹿だ、世の中が悪い、という類のメッセージを、しばしば聞く。きっと昔から、世の中が大きく変化をして、旧来の価値観や様式がうまく機能しなくなる時代には、社会とのズレの中で自身を正当化するメッセージを周囲の誰彼に吐くことで心…

心持ち

以前書いたエントリーを拾い読みしていると、書いている当時の気分や気持ちの持ちようが見える気がする。書いている内容自体よりも、その書いている自分の姿勢が気にかかる。心が安定していなければ、目に映るものはすべて灰色がかり、やることなすこと万事…

いま起こっている変化は

このところ、仕事を通じ「世の中が変化している」と頭のどこかがアラートをあげっぱなしになっている感覚がある。その感覚は微かで、ちゃんと言葉になっているとは言えないものだったのだけれど、感じていたもどかしさは日本語にするとそういうことだ。変化…

節目

子供の頃は高度経済成長の真っ盛りで、大人になれば勤め人になって年功序列・終身雇用の社会を生きるのが当たり前という規範が含まれている空気を吸って生きてきた。その社会のムードに小さな個人として自分自身にしか意味をなさない反発をするように転職・…

差別化

二番煎じのような企画ばかり持ってくる者がいると、彼は差別化ということに対してどう考えているんだろうと不安になる。差別という言葉はよろしくないと差異化という訳語を好む人も多いが、御存知のとおり、もともとdifferenciationという英語に訳語をどう当…

さっきの続きを書こうと思ったが

アサヒビールの発泡酒と700円のチリ産ワインを手酌でやりながら、フジテレビ放映の『ボーン・アルティメイタム』を子供と一緒に鑑賞(という単語がそぐわない映画だが)していたら、とってもそんな状況ではなくなってしまった。今日の宵は気持ちの良い酔い。…

その日見た夢

緩く続くまっすぐな坂を下っていくと、いつか見た光景が広がっていた。あぁ、そういうことだったのかと納得する自分。先日、見た夢の残滓である。何が“そういうことだったのか”、何に納得をしたのか、夢の詳細はまるで覚えていないのだけれど、たぶん、実質…

漆は切ない

ブログ中毒はなかなか治らない。しばらく書かないと体の中に毒素がたまってしまうような気分になり、それらを人の目につくところに吐き出したくなる。たまるのは字毒だろうか。おそらく。そんなものを読まされる方はたまったものではないかもしれないが、し…

私は編集者ではない

あるブログで「自身が編集者であるtaknakayamaさんという人がこんなことを書いている」といった類の紹介をして頂いていた。僕のエントリーは編集の仕事にエールを送る内容だったので、つまり一人の編集者が編集という仕事を自ら養護していると読まれたのだっ…

twitter風

科学ノンフィクションの試訳中なう。(このメッセージの発出にはどのような意味があるか、思案中なう)

昨日の続き

昨日のエントリーで話題にした本はこれだが、本のタイトルと広告の文章を文字通りに受け取って、それで感想を書いたわたくしは、どうも村上龍とこの本をつくった幻冬舎に乗せられているだけのような気がしないではない。でも、乗せられついでにもう一言。 無…

「多趣味のすすめ」でしょう

現在まわりに溢れている「趣味」は、必ずその人が属する共同体の内部にあり、洗練されていて、極めて完全なものだ。考え方や生き方をリアルに考え直し、ときには変えてしまうというようなものではない。だから趣味の世界には、自分を脅かすものがない代わり…

ウィーン

先日、茂木健一郎さんの『クオリア日記』でベルリンや、ザルツブルクや、ウィーンを訪れた話が紹介されているのを読んだ。それら三つの場所には記憶の断片となって残る個人的な落とし物がある。ベルリン。ザルツブルク。ウィーン。三つの土地の名前に脳が反…

仕事のできない組織

勢川びき(id:segawabiki)さんの四コマ漫画は、組織の不条理を豪快に笑い、前向きに批判するのが大きなテーマだが、この数ヶ月、親の引っ越しの関係でいくつもの会社やお役所に向かい合う必要があり、仕事のできる組織、できない組織の差にあらためて「うーん…

近藤さん、がんばれ!

今日はこのフレーズしかないでしょう。ほんと、人生には「まさか」がある。「まさか」の只中に立たされたとき、人情はなにもできないけれど、でも人情にしかできないこともある。そう信じてみんなで声をひとつにしよう。「近藤さん、がんばれ!」http://d.ha…

リスたちの夢

夢の中でしばしば学校にいる。不登校でも、いじめられた経験もないのに、小学校の時分の学校は気持ちの中であまり楽しい場所ではなかった。その気分がいまだに夢となって現れる。昨晩の“学校”は、きれいな総合病院といった風情で、そこが夢の夢足るところな…